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ガチ漫画初心者が、10作描いてマンガでデビューするための方法(リアル)

14年間漫画家志望者と一緒に短編漫画を作り続けてきた私が本気を見せます。なんて。見てね♡

4作目 24ページ漫画を丁寧に描こう②

おはようございます。今日も良い気候ですね。みなさんは楽しい日曜日をお過ごしでしょうか?私の方は、教室の引っ越しがあるので草野球に行けず若干ぶーたれていますが、元気っちゃあ元気です。

 

さて、感情移入の続きです。

 

①出会って10分で「感じの良い人だな」と思わせる。

前回のコラムで、24ページ漫画を読むのに読者が使う時間はせいぜい10分ぐらいだという話をしました。リアル生活を考えると、出会って10分で「この人はすごい人だ。一生ついていこう」と思わせるのは、よっぽどのことがないと無理です。方法はありますが、それは9作目、10作目でやりましょう。まずは、「この人は感じが良い人だなぁ」と思わせる。4作目としてはこれで十分だと思います。漫画では、読者に「この作者はなかなかよいなぁ。もしもまた描いたのがあったら読みたいなぁ」ぐらいを思わせる程度で十分だと思います。

さてさて、それでは具体的にどのようにしたら、読者に「感じが良い」と思ってもらえるでしょうね。

 

人は見た目が9割

以前、「人は見た目が9割」という新書が売れました。私も熱心に読みましたが、この「見た目」というのは単純なビジュアルだけじゃなく、しぐさや話し方、表情なんかも含みます。漫画は「絵」です。まず主人公の見た目を読者の印象が良くなるように描きましょう。爽やかくんをアピールしたいなら、思いっきり爽やかに。美少年を描きたいなら、思いっきり美少年に。みなさんの筆の力が試されます。

漫画の主人公は、何もかっこいい・爽やかなだけじゃありませんから、さえない主人公を描きたいならさえない感じを「感じよく」描きましょう。

さえない感じを「感じよく」。なんか、違和感がありますね。どういう意味でしょう?

これは、「モノローグを上手に使おう」という意味です。リアル人間と漫画のキャラクターの一番の違いは、漫画のキャラクターはモノローグが使えるということです。モノローグとは独白、心の声です。吹き出しに入っていない文字です。

モノローグは基本的に主人公の正直な気持ちなので、そこを上手に演出すれば「感じの良い人」をかなり効果的に表現できます。

例えば、いじめのシーン。クラスメイトがいじめっ子にいじめられているのを見た主人公が、「はは。ざまあみろ。もっとやれやれ」と思うのと、「かわいそうだなぁ。本当は助けたいけど、オレ弱いしなぁ。ごめんね。助けてあげられなくて」と思うのでは、読者が受けるそのキャラクターの印象はだいぶん変わります。「性格の悪いやつ」を描きたいなら前者でよいでしょうが、「感じの良い人」ならば後者の方がはるかに効果的です。

 

③モノローグで日常系の共感、あるあるネタを使おう

特にイントロの主人公のモノローグは、このように日常的に読者が共感できるもの、あるいはあるあるネタを使うとよいです。「アメトーーク」という番組がありますが、あの番組の前半には、「〇〇あるある」というあるあるネタがよく使われます。あれは、視聴者に感情移入してもらうために行っていて、例えば「博多芸人」や「中学の時にイケてなかった芸人」など、ニッチなネタの時ほど秀逸なあるあるを並べて、観客・視聴者の感情移入を誘っています。我々も同じで、読者が「この人は感じが良いなぁ」と思うには、そういう自然な流れのあるあるネタが必要なのです。

また、小ネタやギャグも効果的です。読者がプッと笑ってしまうような小ネタ。くすぐり。こういうものも、読者に感情移入してもらうためにはとても効果的です。ただ、大きなギャグなどは、リスキーです。読者はまだみなさんの作品に感情移入していないので、そこで大きなギャグをやってスベると、読者はみなさんの漫画を閉じてしまうでしょう。

 

④本当は、オリジナリティが必要なのですが。

本当は、本当に面白いプロレベルの漫画が描きたいならば、イントロから独自の感性、面白さが必要です。読者が感情移入するときに、「この人感じが良いなぁ」ぐらいの印象ではなく、引きずりこまれるような腕力のあるネタ、感性、感覚が必要です。ただ、先ほども言ったように、これはとても難しいことで、これが簡単にできるほど漫画は甘くありません。

時々、います。最初からこれができる人が。リアル社会でも、中学生の時や高校生の時、学年に一人ぐらいいませんでしたか? 何をやってもその人らしい人。本人は普通にしているのだけれど、目立ってとても魅力的に見える人。私たちは最終的にそれができるようにならなければなりません。私はこれを「自分節」と呼んでいますが、自分節がある人は強いです。ちょうど昨日、漫画家さんに話を聞きましたが、漫画界で生き残っていく人は、やはり魅力的なキャラクターが作れる人だそうです。

なので、自分節の作り方は9作目、10作目でやりましょうね。

 

⑤まずは、感じよく

もう一つ、我々がキャラクターを作ることでとても大事なことがあります。それは、「コントロール」です。私たちは、たまたま思いついたアイデアをたまたま描いてみて、たまたま賞を取ったではプロになれません。狙ってやらないとダメなのです。プロの漫画家とは、漫画で原稿料をもらい続けることができる人です。それにはコントロールが必要です。狙った通りのキャラクターを作り、狙った通りに読者の感情が動き、狙った通りに売れる。そのためにはコントロールが必要なのです。なので、まずは、狙って、感じの良い人を描きましょう。これならば、そこまで難易度が高くなく、キャラクターにコントロールを付ける練習になります。ぜひぜひチャレンジしてみてください。繰り返しますが、その時に大事なのは「見た目」。モノローグなども含めての見た目です。

 

⑥まとめ

というわけで、今回も結構大事なことを言ったような気がします。漫画はつまるところキャラクターです。キャラクターが魅力的じゃないと漫画界では生き残れません。なので、まずはぜひぜひ感じの良いキャラクターを描いてみてくださいね。

みなさんのチャレンジ、楽しみにしています。