ガチ漫画初心者が、10作描いてマンガでデビューするための方法(リアル)

14年間漫画家志望者と一緒に短編漫画を作り続けてきた私が本気を見せます。なんて。見てね♡

2作目 8ページ漫画を思いきり描こう!! ②

こんにちは。田中裕久です。みなさんはご機嫌よろしゅう金曜日の午後をお過ごしでしょうか?

私の方は、烈火の如く仕事をしていますよ。人生は短い。ぼーっとしているとあっという間に墓場が近づいてきます。

 

さて、昨日の続きをやりましょうね。

 

①みなさんは猛烈に描きたいものがありますか?

 

昨日のコラムにも書いたように、8ページ漫画は起承転結ではなく、起・結なので、イントロからのスタートダッシュ、アイデアがとてもとても大事になります。もうほとんど、アイデア勝負と言ってもよいかもしれません。

ところで、みんさんは漫画で猛烈に描きたいものはありますか? ある人は、ハッピーです。例えば私の畏友、小林モリヲ先生はツリ目男子が大好きで、それがあればご飯を何杯でも食べれる感じであり、小林先生の作品を見ると、「このコマ描きたかったからこの漫画描いたでしょ?」と言いたくなるほど猛烈にツリ目男子を描きます。

 

私は残念ながら、そこまで描きたいものはないのですが、みなさんにもしそういうものがあれば、それを描くことをお勧めします。題材はそれで、8ページ中7ページめでそれが来るようにすれば、みなさんの漫画は少なくとも「何をやりたいかはわかる」漫画になると思います。

 

それでは、私のように特に猛烈に描きたいものがない人はどうするか。これは、とにかく「面白い物」を考えて、メモって行くしかありません。

私は歩いているときと、ドトールにいる時と、シャワーを浴びている時に良いアイデアが出ることが多いので、この3つの時間をとてもとても大事にしています。例えばですが、「ジャニーズの嵐の5人の中に、僕みたいなおっさんが加入して、ファンなどにブーイングを浴びながらそれでも泣きながらがんばって嵐の一員としてがんばる」って、絵的に面白そうだな」とかいう妄想?をニヤニヤしながら考えるわけです。で、これは8ページじゃ収まらないだろうな。主人公の努力のシーンとか入れなきゃだから、40ページはいるなぁと、そんな計算をしながらいると、シャワーや散歩の時間はすぐに埋まります。

みなさんにも、そんなアイデア出しをしてほしいのです。

 

②8ページ漫画のアイデア出しの方法

 

上記のような妄想型、ニヤニヤアイデア出しはかなり漠然としているので、明日までに、あるいは来週までに8ページ漫画のアイデアを出したいという方には、以下のやり方を勧めています。

まず、固定でキーワードを決める。例えば、以前「漫研コミュ」で仲良くさせていただいた生徒さんならば、「女性の太もも」というキーワードを固定する。で、女性の太ももをどういう風にすると面白いかを徹底的に考えるのです。その時は、女性の太もも展示会を開催する変態のおじさん、みたいなアイデアが彼から出てきて、私はとっても面白いと思いました。他にも、例えば「ちくわぶ」。ちくわぶというかなり中途半端な食材を擬人化し、それをどうやって使うと面白いかについて徹底的に考えていた生徒さんもいました。大事なのは漠然とアイデアを出そうとするのではなく、とにかく何かキーワードを固定して、そこから徹底的にアイデアを拡げていくことです。

 

③ちょっと即興でやってみましょうか。

 

例えば、今私の机の上にはボールペンがあります。ボールペンで8ページの漫画のアイデアを出してみましょうか。

 

このボールペン、ノートに思念と共に殺したい相手の名前を書くと人が殺せると、『デスノート」になりますね。まあ、もちろん8ページじゃ無理ですが。じゃあ、好きな人の名前を書くと両想いになるボールペンとかどうでしょうか?それだったら、主人公が好きな人の名前を必死に調べるとかで8ページになります。他に、明日起こる出来事が自動筆記出来るボールペンとか、特殊能力系でアイデアがいくつでも出ますね。

 

他の角度から。例えば書き心地はすごいよいのだけど、すっごい臭いボールペンとか。あるいは逆に、すごい良い匂いのするボールペンとか。

 

あるいは、また別角度から、ボールペンを一本使い切るまでノートに文字を書き続ける変わった少年。これまで3年間、とにかく一日一本のボールペンを使い切るまで文字を書き、気づいたら東大合格とかどうでしょうか?

 

と、私はここまで一回も手を止めず、即興でアイデア出しをしました。そんなに素晴らしいアイデアでもありませんが、とりあえず8ページの題材の基にはなると思います。

 

④これを続ける

せっかく何十時間もかけて8ページ漫画を作るのです。アイデア出しを徹底的にして、最高のアイデアと出会いませんか?

私は先ほどのアイデアを5分で書きましたが、これを10時間ぐらい続けるのです。最初に出るアイデアは、私の経験からもそんなに大したものではありません。けれど、私の場合だったら散歩中・ドトールの中・シャワー中にとにかくアイデアを考え続ける。そして、忘れないうちにメモる、という作業を続けます。

みなさんもそれをやれば、必ず良いアイデアと出会えると、私は確信しています。次回はそのアイデアの拡げ方をやりますが、まずはアイデアを沢山出して、その中からベストワンをチョイスするのが大事だと、心から思います。

多くのクリエーターが言っていますが、慣れて来ると、「正解」がわかるようになります。例えば『ボールペン」というお題でアイデア出しをして、ずーっと粘ってすごく良いアイデアがひらめいた時、「あ、正解はこれだったのだ」と。

私もわかるようになりました。なので、アイデア出しは非常に前向きで楽しい作業です。

 

⑤写真を使ったアイデア出し。

もう1つ、偶然に頼ったアイデア出しの方法のご紹介です。以前、誰の本で読んだか忘れてしまったのですが、その方は家を出てから、例えば「黄色」と決めたら、街の中のありとあらゆる黄色い物を写真に収めるそうです。で、家に帰ってその一日で撮った何十枚の黄色いものから偶然のつながりを見つけて物語を作るそうです。私も試してみましたが、例えば「左寄りのもの」とか決めて街を歩くと、結構左寄りのものはあります。で、それをアイフォンでどんどん撮って、家でまとめてみると、本当に予想もしないお話が生まれたりしました。簡単に出来ることなので、みなさんもぜひ一度試してみてください。

 

⑥まとめ

 

そんなわけで、今日は8ページ漫画のアイデア出しの方法について話しました。他にも、いろんな方法があるのですが、私が普段日常的にやっているものは上の2つです。

あと、自分の脳みその調子が良い時間というのもあって、その時間にアイデア出しをするとよいアイデアと出会えたりします。

 

私は、いるかMBAを立ち上げ、生徒が来なくて不安で仕方が無かった時に、こういうアイデア出しの本を何十冊も読んだのでわりとこの分野には詳しいです。質問などありましたら、コメントください。

 

それでは、みなさんが面白い8ページ漫画のアイデアと出会えることを願っています。